日本庭園と言えば京都というイメージが定着しておりますが、新潟県内には渡邉邸庭園(関川村)、貞観園(柏崎市高柳)、清水園・五十公野御茶屋庭園(新発田市)、旧関山宝蔵院庭園(妙高市)、旧齋藤氏庭園(新潟市)など5つの国指定名勝庭園があり、これらを含めて、実に145もの文化財的価値を有する庭園がリストアップ1)されております。
新潟地方の庭園は、以前から「豪農」と呼ばれる地主の暮らしと深い関わりを持ってきたことが知られています。また元禄期の頃から経済活動の拠点となった新潟湊を中心とした新潟町では、主に海運による流通基盤が確立し、明治期に入ると金融、商・工業、穀物取引、株式投資事業を中心に高所得者層らが所有する屋敷、別宅、料亭など、どちらかと言うと京都の町屋形式とは少し違った在来型住宅から独自に変化した中・小規模の建物に付設した庭園が多くつくられました。
このように一言で言えば、新潟地方は庭園の宝庫であり、個性ある庭園がさまざまな地域で数多く現存しており、伝統文化を学ぶ貴重な地域資源となっています。
近年、これら新潟の庭園を介した海外日本庭園との姉妹庭園の締結2)や庭園の技術交流3)など国際的な友好関係も活発化しつつあり、毎年多くの外国人が新潟を訪れるようになってきております。
この貴重な地域資源としての庭園、また国際交流の大切な場としての庭園を大事にしながら一層磨きをかけ、その素晴らしさを県内はもとより海外に向けて発信することで、今までとは違った新しい庭園文化の創造・発展に寄与できること、また広い意味では、これからのまちづくりでも庭園文化の保持・継承発展が極めて重要になってくると考えられます。以上の観点から、このたび「にいがた庭園文化交流協会」を設立することといたしました。
具体的な活動としては(1)国内外の造園関係者、園芸関係者や芸術関係者その他、一般市民と共に庭園に関わる様々な領域に関するセミナーやワークショップなどのイベントを開催する。(2)国内外に向けて新潟の庭園文化の啓蒙活動や交流事業を行う。(3)庭園の学術・技術面の調査・研究を行い、その成果の発表を行う。(4)庭園解説や解説書の作成、その他、庭園ガイドの養成及び各種講演会の開催、セミナーへの参加と講師の派遣を行う。(5)新潟地方を中心とした各地の庭園鑑賞会を開催する。(6)庭園を介して広く文化の振興、地域の活性化、まちづくりに寄与する諸活動を進めていきたいと考えております。
以上、同協会設立に際しまして、協会の目的、役割や方向性、活動・事業の一端を記述いたしました。何とぞご理解を賜り、ご指導、ご支援をいただきたくお願い申し上げます。
1)新潟県文化財緊急悉皆(しっかい)調査報告書(昭和63年、平成2年)
2)2011年、北方文化博物館とハコネ庭園(米国サラトガ市)は世界で初めて姉妹庭園関係の締結
3) デンマークの造園家との交流やワークショップの開催、現地での日本庭園築造やジャパンフェスタへの参加
(名称)
第1条 本会は、にいがた庭園文化交流協会と称する。
(事務所)
第2条 本会の事務所は、新潟市中央区大島40に置く。
(目的)
第3条 本会は、国内外において庭園を核とした文化交流を行うことによって、庭園に関する知識、技術、精神、そして知恵を享受し、またそれらを互いに共有することによって、喜び溢れる創造的な生き方を目指す。
(活動・事業の種類)
第4条 本会は、前条の目的を達成するために、次の活動・事業を実施する。
(1)国内外の造園関係者、園芸関係者や芸術関係者その他、一般市民と共に庭園に関わる様々な領域に関するセミナーやワークショップなどのイベントを開催する。
(2)国内外に向けて新潟の庭園文化の啓発活動を行う。
(3)庭園の学術技術面の調査・研究を行い、その成果の発表を行う。
(4)庭園解説や解説書の作成、その他庭園ガイド及び各種講演会、セミナーへの参加と講師の派遣を行う。
(5)新潟を中心とした各地の庭園鑑賞会を開催する。
(6)庭園を介して広く文化の振興、地域の活性化、まちづくりに寄与する活動を行う。
(会員)
第5条 本会の会員は、次の2種類とする。
(1) 正会員:当会の目的に賛同し入会した者。
(2)賛助会員:当会の事業を賛助するために入会した個人又は企業。
(入会)
第6条 会員として入会しようとするものは、入会申込書を会長に提出し、理事1人の
推薦をもって理事会の承認を得る。
(会費)
第7条 会員は、以下に定める年会費を納入しなければならない。
(1) 正会員:5,000円
(2) 賛助会員:10,000円
(退会)
第8条 会員は、退会届を会長に提出し任意に退会することができる。また会員が次の各号のいずれかに該当するときは、退会したものとみなす。
(1)本人が死亡したとき。
(2)会費を2年以上滞納したとき。
(役員)
第9条 本会の役員は正会員のうちから理事12名以内、幹事2名、会計監査2名を総会で選任し、理事のうちから以下を選任する。
(1)会長1名(2)副会長2名
第2項 第1項に定める会長、副会長は、理事会の互選により選出する。
第3項 役員の任期は2年とする。ただし、再任を妨げない。
(職務)
第10条 会長は、本会を代表し、その事業を統括する。
第2項 副会長は、会長を補佐し、これに事故あるときまたは欠席のときは、その職務を代行する。
第3項 監事は、会の事業および財産の状況を監査する。
(解任)
第11条 役員が次の各項のいずれかに該当するときは、総会の議決によりこれを解任することができる。
(1)心身の故障により、職務の執行に堪えられないと認められるとき。
(総会)
第12条 本会の総会は、会長が議長を務め、正会員を持って構成し、年に1回開催するものとする。ただし、必要があるときは臨時総会を開催できるものとする。
第2項 総会は、以下の事項について議決する。
(1)会則の変更
(2)解散
(3)活動・事業計画および予算
(4)活動・事業の変更
(5)事業報告及び収支決算
(6)役員の選任又は解任
(7)その他会の運営に関する重要事項
第3項 総会は、正会員の過半数の出席(委任状含む)をもって開会する。
第4項 総会の議決は、出席した正会員の過半数で決し、可否同数のときはこれを議長が決する。
(議事録)
第13条 総会の議事については、議事録を作成する。
(相談役及び顧問)
第14条 相談役及び顧問は、理事会の推薦により会長が委嘱する。
(1)相談役及びお顧問は、重要な事項について会長の諮問に応じて意見を述べることができる。
(理事会)
第15条 理事会は理事を持って構成する。
(1)理事会は、総会の議決した事項の執行に関する事項及びその他総会の議決を要しない業務の執行に関し、議決する。
(活動・事業報告書及び決算)
第16条 会長は、毎事業年度終了後、3か月以内に活動・事業報告書、収支決算書を作成し、監査を経て総会の承認を得なければならない。
(事業年度)
第17条 本会の事業年度は4月1日に始まり、翌年3月31日までとする。
(事務局)
第18条 本会の事務を処理するため、事務局を置く。
(変更)
第19条 この会則は、総会において、出席者の3分の2以上の承認がなければ変更できない。
附則
この会則は、平成28年3月26日より施行する。
顧問 | 小林一三 | (公社)中野邸美術館代表理事、元新津市長 |
理事・会長 | 松山雄二 | 都市計画家、前齋藤家別邸館長、元新潟県立植物園園長 |
理事・副会長 | 土沼隆雄 | (株)要松園コーポレーション代表取締役 |
理事・副会長 | 渡辺 斉 | (一社)新潟県建築士会常務理事 |
理事 | 真島明子 | マシマ・インターナショナル(株)代表取締役 |
理事 | 土沼直亮 | (株)要松園コーポレーション専務取締役 |
理事 | 栗橋俊道 | 長安寺住職 |
理事 | 花井健一 | 新潟県 |
理事 | 今野道正 | 造園家 |
理事 | 池田博文 | 翔アトリエ代表取締役 |
理事 | 堀川秀道 | 浄専寺住職 |
理事 | 高橋伸弘 | 高橋伸弘造園事務所 |
監事 | 椎谷栄子 | 新潟県 |
監事 | 加藤 徹 | 造園家 |
にいがた庭園文化交流協会
事務局:〒950-0953 新潟市中央区大島40番地
TEL 025-285-5088 FAX 025-284-8062